雑木林や林縁、山地の道端などに生える落葉低木または小高木。湿り気と日陰を好む。ふつう高さ2〜4mになる。葉の展開前に開花するのでよく目立つ。花期は3〜4月。

キブシ科キブシ属
学名:Stachyurus praecox

●カバー写真
【撮影日】2022年3月24日@石谷山山麓(福岡県)
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●全体

【撮影日】2021年3月30日@古処山(福岡県)
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●樹皮
 樹皮は赤褐色または暗褐色。本年枝は緑色または赤みを帯びた緑色。稜が2個あり、無毛で少し光沢がある。皮目が多く、円形または楕円形。
【撮影日】2022年3月24日@石谷山山麓(福岡県)
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●葉
 葉は互生。葉身は長さ6〜12cm、幅3〜6cmの長楕円形〜卵形。葉柄は長さ1〜3cm、ときに赤色を帯びる。
【撮影日】2020年6月17日@グリーンピア八女(福岡県)
20200617-085510

●花
 雌雄別株。葉の展開前に開花し、長さ4〜10cmの穂状花序が垂れ下がってつく。雄花序(両性花序?)は長く、雄花は淡黄色、雄しべは8個、雌しべは雄しべより少し短い。雌花序は短く、雌花は淡黄緑色、雌しべは花の外へ少しつきでる。雄しべは退化して短い。花は長さ6〜9mmの鐘形。花弁は4個。萼片は4個、外側の2個は小さく、内側の2個は大きくて花弁状。
【撮影日】2022年3月24日@石谷山山麓(福岡県)
 両性花序
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【撮影日】2020年4月11日@カラ迫岳(福岡県)
 両性花序
20200411-080110

【撮影日】2020年4月18日@石割岳(福岡県)
 花序が短く、雄しべが退化しているように見えるので雌花か?
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【撮影日】2023年3月20日@御前岳山麓(福岡県)
 一枝に12個並んでいた。
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●果実
 果実はかたく乾いた液果。直径7〜12mmの楕円状球形。7〜10月に黄褐色に熟す。
【撮影日】2020年6月17日@グリーンピア八女(福岡県)
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●冬芽
 冬芽の側芽は長さ1.5〜3mmの広卵形。先はとがり、2〜4個の芽鱗に包まれる。芽鱗は無毛で、赤褐色〜暗褐色を帯びる。頂芽は大きい。葉痕は半円形、維管束痕は3個。
【撮影日】年月日